潰瘍性大腸炎(UC)とは
潰瘍性大腸炎は、原因不明の炎症が慢性的に大腸に起こり、血便や下痢、腹痛などの症状があらわれる病気です。
大腸の炎症は、リンパ球(免疫に関与する白血球の一種)が大腸の組織に集まることで、ひどくなると考えられています。
UCの治療目標
潰瘍性大腸炎の治療では、症状が治まった状態である「寛解」を目指す「寛解導入療法」と、寛解後の「再燃」を防いで、できるだけ寛解を維持する「寛解維持療法」が行われます。
近年は、より深い寛解である「内視鏡的寛解(粘膜治癒)」を治療目標とすることが大切と考えられています。
「寛解」状態に至っても、その後再燃を繰り返すことが多く、「寛解導入療法」に引き続き適切に「寛解維持療法」を継続し、再燃予防に努めることが大切です。
参考: | 一目でわかるIBD 炎症性腸疾患を診察されている先生方へ 第三版, 11, 2020 Turner D et al.: Gastroenterology. 2021; 160(5): 1570-1583 潰瘍性大腸炎の皆さんへ 知っておきたい治療に必要な基礎知識 第4版, 1, 2020 http://www.ibdjapan.org/patient/pdf/01.pdf (2025年2月閲覧) |
潰瘍性大腸炎に対する治療により、大腸の炎症が抑えられ、腹痛や下痢、血便の回数が減り、日常生活に支障がない、寛解状態を維持することが期待できます。